熊野神社(くまのじんじゃ)
熊野神社は全国に3000社以上もあるそうですが、この熊野神社もそのうちの一つです。また熊野神社、新熊野神社、熊野若王子神社の京都三熊野の一つでもあります。「京都十六社朱印めぐり」にも含まれています。
かっては路面電車が走っていた大通りの東大路と丸太町の交差点の北西の角地にあり境内は広くはありません。
以前は鴨川まで達する広大な境内でしたが、市電のレールを敷設する時の区画整理で今の狭い境内になったそうです。
八咫烏(やたがらす)の絵馬
熊野神社の絵馬は三本足の八咫烏(やたがらす)が描かれています。上左の絵馬には八咫烏がたくさん描かれていますが何羽いるのでしょう。数えてみてください。
熊野神社では神武天皇が熊野から大和への道のりを八咫烏(やたがらす)に導かれ、大和を平定したという神話が語り継がれています。
この由縁から八咫烏(やたがらす)は神のおつかいとして、良い方向へ導くとされています。
八咫烏(やたがらす)の絵馬に願いを託せば「すべて良い方向へ導いてくださる」ご利益に授かれるそうです。
熊野神社の御祭神
伊弉冉尊(いざなみのみこと)、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、
天照大神(あまてらすおおみかみ)、
速玉男尊(はやたのをみこと)、
事解男尊(ことさかのみこと)。
熊野神社の御利益
縁結び、安産、病気平癒
熊野神社への公共交通機関
●京阪電車「神宮丸太町」下車、東へ徒歩約7分
●東大路、丸太町通を走る市バス「熊野神社前」下車すぐ
熊野神社の場所 京都市左京区聖護院山王町43
熊野神社の由緒
熊野神社(くまのじんじゃ)
当社は伊弉冉尊(いざなみのみこと)を主神とし、相殿(あいどの)に伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、天照大神(あまてらすおおみかみ)、速玉男尊(はやたまのをみこと)、事解男尊(ことさかのみこと)を祀る。
社伝によれば、弘仁2年(811)紀州熊野大神を勧請したのに始まると伝えられる。嘉承年間(1106~1108)増譽僧正は聖護院を建立し、当社を鎮守神とし、別当を置いて管理した。平安末期、後白河法皇は度々熊野詣を行ったが、当社にも厚く尊信を寄せ、同法皇が勧請した熊野若王子(にゃくおうじ)神社、新(いま)熊野神社とともに京都の熊野三山として崇敬を集めてきた。
応仁の乱により焼亡したが、寛文6年(1666)聖護院宮道寛法親王の命令により再興され、その寺域は鴨川に至る広大なものであった。天保6年(1835)にも大修造が行われたが、その後、大正2年(1912)の市電軌道敷設により社地をせばめられた。祭礼は4月29日神幸祭、5月16日例祭が行われる。
京都市
上は熊野神社に掲げられていた古い駒札由緒書(下の写真)をそのまま再録したものです。