熊野神社は全国に3000社以上もあるそうですが、この熊野神社もそのうちの一つです。また熊野神社、新熊野神社、熊野若王子神社の京都三熊野の一つでもあります。「京都十六社朱印めぐり」にも含まれています。 かっては路面電車が走っていた大通りの東大路と丸太町の交差点の北西の角地にあり境内は広くはありません。以前は鴨川まで達する広大な境内でしたが、市電のレールを敷設する時の区画整理で今の狭い境内になったそうです。
西尾為治は、明治十二年(1879)山城国愛宕郡 聖護院村の八ッ橋屋に生まれ、以来昭和三十七年(1962)一月に永眠するまで、八十四年の生涯を八ッ橋の発展のために心血をそそぎました。後年中興の祖といわれ、元禄からの古法を基調に改良を重ね“京に八ッ橋あり”とその名声を拡げました。
平安建都千二百年を記念し、八ッ橋発祥の地「聖護院の森」に石碑並びに銅像を建立しました。 熊野神社
▲上は熊野神社境内に掲げてある八ッ橋発祥の地に関する由緒書をそのまま再録しています。
熊野神社の絵馬は八咫烏(やたがらす)が描かれています。上左の絵馬には八咫烏がたくさん描かれていますが何羽いるのでしょう。数えてみてください。熊野神社では神武天皇が熊野から大和への道のりを八咫烏(やたがらす)に導かれ、大和を平定したという神話が語り継がれています。この由縁から八咫烏(やたがらす)は神のおつかいとして、良い方向へ導くとされています。八咫烏(やたがらす)の絵馬に願いを託せば「すべて良い方向へ導いてくださる」ご利益に授かれるそうです。
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京都土産の定番「八ッ橋」はこの近くで生まれ発展したということで、熊野神社境内に「八ッ橋発祥之地」の碑と、八ッ橋発展に尽くした西尾為治の像が置かれています。熊野神社の北隣と東向かいに八ッ橋を商う店があります。
所在地/京都市左京区聖護院山王町43(東大路丸太町交差点北西角)
御祭神/伊弉冉尊、伊弉諾尊、天照大神、速玉男尊、事解男尊
御利益/縁結び、安産、病気平癒など
交通/市バス「熊野神社前」下車すぐ(京都駅から206系統)
▼八咫烏の絵馬と熊野神社境内の八ッ橋発祥の地の記念碑