上賀茂神社摂社 片岡社
由緒書には片山御子神社と書かれていますが、一般には別称の片岡社と呼ばれています。
御祭神の玉依比売命は賀茂別雷大神の母神で、縁結び・子授け・家内安泰の神として親しまれ、参拝者が多い神社です。
上賀茂神社の楼門の前に鎮座し、小さい神社ではありますが本殿、拝殿とも国の重要文化財に指定されていて、歴史と由緒のある神社です。
片岡社の絵馬は葵の葉が象られ、「ほととぎす 声まつほどは 片岡の もりのしづくに 立ちやぬれまし」(「新古今和歌集」巻第三 夏歌)とそれにちなんで紫式部とほととぎすの絵が描かれています。
片岡社の拝殿の御鈴は15個の小鈴が散りばめられた新しい御鈴で、金色に輝き拝礼ごとに澄んだ音を聞かせてくれます。
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片岡社の由緒
▼下の文章は片岡社に掲示されている由緒説明パネル(下の写真)の文をそのまま再録しています。
賀茂別雷神社 第一摂社
片山御子神社
祭神
玉依比賣命 一柱一座
延喜式内の古社である。「延喜式」には、「片山御子神社 大、月次、相嘗、新嘗」と載せている。賀茂あがた縣主族の祭祀の權を握って居られた最高の女性、本宮御祭神別雷神を感得せられた神で、常に別雷神の御側に侍ってお仕え申し上げておられたのである。よって現在にあっても本宮恒例の祭祀には、先ず当神社に祭を行う例となっている。それは只今より御奉仕申し上げる本宮のお祭は、御祭神の御名によって、お仕え申し上げる由を、予め奏上せんとする意味から行うのである。
古来第一摂社と崇められている。事情かくの如くであるので、皇室の御崇敬も厚く、本宮へ行幸、御幸等の場合は当社へも奉幣あらせられることが屡々あった。天正十九年六月十一日正一位を奉られている。古く当社の後ろに「よるべの水」を湛えた甕が三個あったが、天正年中汚穢の禍を懼れて地下に埋没したという。
▲上は片岡社に掲示されてい由緒説明パネル(下の写真)の文章をそのまま再録しています。