上賀茂神社渉渓園、ならの小川

 

上賀茂神社 渉渓園 ならの小川

 

由 緒

庭園渉渓園について

 この地は上賀茂神社境内奈良の小川の上流御手洗川の東岸摂社賀茂山口神社の前庭に位置し約五百坪の地で古くは神宮寺の小池が存在した所と伝える。昭和三十五年皇孫浩宮徳仁親王殿下御生誕の奉祝行事として嘗て当神社に於て催された曲水の宴を復活せんが為それにふさわしい庭園を造ろうとして当時の府文化財保護課技師 中根金作氏に委嘱され平安時代末期頃の庭園として設計され渉渓園と名付けられた。又この地は北縁の鶴岳の鬱蒼たる翠岳を負い東方には境内林の巨木を帯し南方は広闊なる境内芝生に連なる 園の中央部に南北に曲溝を穿ち御手洗川の分流沢田川より分水して緩流を通した。その曲流を中心に桜楓樹を常盤木に配し躑躅馬酔木や灌木を添え所々に石組みを施して風趣にみちた頗る清楚な姿を現出した。然れども昭和三十五年に復活された曲水宴も再度中止のやむなきに至り園も荒廃するにまかせた。然るところ京都紫野ロータリークラブが平成五年度社会奉仕事業の一環として園の整備とその保存会結成に努められた。時恰も皇太子徳仁親王殿下御成婚の儀が斎行され、明けて平成六年平安建都一二〇〇年、当社第四十一回式年遷宮斎行の年であり、奉祝記念事業として曲水宴が復活されることになった。この庭園に展開される曲水宴は平安時代のそれを再現するもので詩歌の吟詠管弦の弾吹奏はさながら楽王の神遊びもかくやとばかりに真に一幅の活画であるといえよう。又御手洗川の流水を隔ててその西方に連なる苑林(朝鮮李朝の庭園を模したと伝える)と相並んで当神苑として永く保存されなければならぬ。平成六年三月 賀茂別雷神社
上は境内に掲げられている説明板をそのまま再録したものです。

別サイトの上賀茂神社は桜の写真を集めました。

上賀茂神社への公共交通機関
市バス「上賀茂神社前」バス停下車すぐ 
JR京都駅より市バス「9」に乗車、「上賀茂御薗橋」バス停下車徒歩約3分
地下鉄烏丸線「北大路駅」より市バス「北3」に乗車「御薗口町」バス停下車徒歩3分

▼上賀茂神社、秋の渉渓園庭園(上)、ならの小川(下)
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