上賀茂神社第三摂社の大田神社の池に咲くかきつばた群落

 

上賀茂神社第三摂社 大田神社、大田の沢のかきつばた群落

 

由 緒

賀茂別雷神社第三摂社 大田神社

賀茂別雷神社 第三摂社 式内 大田神社
御祭神 天鈿女命 一柱 一座
末社 白鬚社 東側 鎮座 御祭神 猿田彦神 一柱 一座
末社 百大夫社 西側 鎮座 御祭神 船玉神 一柱 一座
御事歴 大田神社は一に恩多神といひ、天女鈿命を祀る。賀茂に於ける最古の神社で、古来長壽福徳の神としての信仰がある。賀茂別雷神社の御鎮座以来摂社として尊信を捧げてゐる。延喜式内の古社である。保安元年二月廿六日鳥羽天皇の本宮行幸の際、始めて官幣に預り、その後度々この事が行はれた。近世以来宮家その他貴顯の信仰篤く、眷護成とて御神の眷族となって壽命長久を希ふ儀が行はれる。
例祭 四月十一月十日 正五九月の各十日御内儀祈願祭 例月十日夜、里神楽奉奏
末社御事歴 猿田彦神 は天孫降臨に際し、御前(みさき)を承られた、神、道路安全の御神徳が高い。船五神には船霊神である。航海、魚漁守護の神。又岐神、道祖神として崇められ道路の安全をも司り給ふ。
綜合御神徳 大田神社を中心とする以上三柱の神は、末社福徳神を加へて、何れも福神としての高き御神徳を有たせられる。これ等四柱の神を以って、所謂大田神社が形造られるので、四神不可離の関係に立たせられてゐる。されば大田神社といへばこれ等四柱の神神を總括した神として崇め奉るのが本旨である。
上は境内に掲げられている大田神社の由緒書をそのまま再録しています。

大田神社(おおたじんじゃ)

 古くは恩多社(おんたしゃ)と呼ばれたこともあり、上賀茂神社の攝社である。祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)を祀っており、延喜(えんぎ)式にも載せられている。古社で、この付近の沼沢池を開墾して栄えた賀茂氏の崇敬を受けた神社である。右方東側の沢池を「大田の沢(おおたのさわ)」といい、野生のかきつばたが美しい。藤原俊成(しゅんぜい)郷 文治六年(一一九〇年)五社百首に
神山や大田の沢のかきつばた ふかきたのみは 色にみゆらむ
と詠われ、平安時代からこの付近の沢地には、かきつばたが咲きみだれて、名勝となっていたようである。現在でも五月中旬頃には、濃紫、鮮紫の花が美しく咲く。このかきつばたの群落は国の天然記念物に指定されている。なお、例祭は四月十日と十一月十日である。 京都市
上は正面鳥居の横に掲げられている京都市の由緒書を再録しています。

大田神社の東側に広がる大田の沢でかきつばたを鑑賞するには志納金が必要ですが、沢の南側の道路からでも十分に鑑賞できますし、写真も撮れます。右の写真は5月の始めに撮影したものでまだ満開には至っていません。大田の沢は日本三大かきつばた自生地の一つとされ、国の天然記念物に指定されています。カキツバタはユリ目アヤメ科アヤメ属の植物でアヤメ、カキツバタ、ハナショウブは区別がつきにくいです。

別サイトの上賀茂神社は桜の写真集です。ご覧ください。

大田神社への足
「上賀茂神社」から「社家の町並」を眺めながら東へ歩き、道標に従って左(北)へ折れて少し歩くと大田神社の正面鳥居が見えます。春のかきつばたの咲く時期以外は訪れる人の少ない、自然の森に囲まれた静かな社です。大田神社の東に広がる「大田の沢」では5月中旬頃に「かきつばた」の見事な満開の群落が鑑賞できます。国の天然記念物に指定されています。

京都観光ガイド大田神社

京都観光かきつばた