桜がきれいな伊豆神社
(いずじんじゃ)

 満月寺浮御堂より北西へ数分歩くと、周囲が堀で囲まれ、春には八重の桜が飾る伊豆神社があります。

 堅田地区の中心的な神社で、古くは堅田大宮と呼ばれていたこともあるようです。

 創建の歴史は古く、今から千百年以上前の寛平4年(892)と伝えられます。宇多天皇の寛平年間に比叡山の法性坊尊意僧正が諸国行脚に出た折りに、伊豆の三嶋で乗っていた笈に伊豆権現が乗り移ったのが縁で、三嶋明神(静岡県の三嶋大社)を三嶋に似たこの地に勧請したのが始まりと伝えられます。

 その後の天暦元年(947)に山城国の加茂大神の勧請や、永禄12年(1569)の兵火罹災などの遍歴があったようです。

 寛治4年(1090)には琵琶湖で獲れた湖魚を御膳料として加茂御祖神社に献上するなど、伊豆神社は今の下賀茂神社の御厨(みくりや)となっていた記録がありましたが、平成2年(1990)よりこれが蘇り、毎年葵祭前日の5月14日に琵琶湖名物の鮒鮨(ふなずし)とコイを下賀茂神社に献上する「献饌供御人行列」が、近くの神田神社を出発し伊豆神社経由で行われています。

◆伊豆神社のすぐ近くの満月寺浮御堂の写真の頁もご覧ください。

伊豆神社の主祭神
 大山祇命(おおやまづみのみこと)
伊豆神社の御神徳
 農林、鉱業、海運、漁業、酒造等諸々の開運
伊豆神社の所在地
 滋賀県大津市本堅田1丁目19-26
伊豆神社への行き方
 JR湖西線の堅田駅より徒歩約15分