龍門滝山(りゅうもんたきやま)
享保二年(一七一七) 太間町
中国の黄河上流の、竜門(りゅうもん)山には魚が遡(さかのぼ)り得ない難所の滝があった。この滝を遡り得ることができた鯉は昇天して竜になるという故事にならい竜門滝山と名付けられた。登竜門(とうりゅうもん)という諺(ことわざ)の出処であり、鯉が出世魚(しゅっせうお)として珍重される所以(ゆえん)である。また、この曳山は、からくりの所作から鯉滝山とも呼ばれている。
上は曳山展示館で200円で購入したパンフレットから龍門滝山の解説文をそのまま再録しています。
龍門滝山のみどころ
竜門滝山で、まず目を引くのは、本祭用の見送(みおくり)幕と鯉のからくりであろう。本祭用の見送幕は、国の重要文化財指定の一六世紀ベルギー製毛綴(けつずれ)織でギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「イリアット」の物語でトロイ落城の情景を織出したものであるといわれている。からくりの鯉は、初代林孫之進、湖南の大工栄藏、四代目林孫之進作の三体があり、初代孫之進の作には、宝暦十二年(一七六二)、栄藏の作には寛政五年(一七九四)の銘がある。宵宮には、三体すべての鯉が展示され、翌日の本祭には、まるで生きているかのような動きを見せる。その他に幕押の彫刻は、左甚五郎作という、「中国農村風景」、飾物の多くは金箔が押され、華麗でどっしりとした感じのする曳山である。
上は曳山展示館で200円で購入したパンフレットから龍門滝山の解説文をそのまま再録しています。
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