吉利倶八幡宮
(きりくはちまんぐう)
夏の蓮や春の桜が美しい勧修寺の南隣に鎮座しています。かっては勧修寺の鎮守社でした。
参道の坂道に沿っていくつかの摂末社が並ぶ広い境内を持つ神社です。春の参道に咲く桜はことのほか綺麗です。
300年余り前に建てられた八幡宮本殿が京都市指定有形文化財となっています。
吉利倶八幡宮の場所
京都市山科区勧修寺御所ノ内
吉利倶八幡宮への電車とバス
市営地下鉄東西線「小野」下車、徒歩約5分
京阪バス「勧修寺前」下車
吉利倶八幡宮本殿の由緒
八幡宮本殿
京都市指定有形文化財
八幡宮は仁寿三年(八五三)の創建と伝え、江戸時代までは勧修寺の鎮守社であった。
原本殿は元禄八年(一六九五)に建築された。このときの大工は、後に勧修寺の宸殿(しんでん)等の造営を手掛けていることから、勧修寺の元禄復興の一環として再建されたと考えられる。その後、享保十九年(一七三四)と安永八年(一七七九)に修理が行われており、向拝部分は様式から、享保の修理時に改変されたものと推定される。
建物は桁行三間、梁行二間で切妻造(きりづまづくり)、桧皮葺(ひわだぶき)の屋根をのせる。内部は、内陣(ないじん)と外陣(げじん)が前後に仕切られるが、間仕切の位置は棟通りと一致せず正面に寄り、内陣には祭壇が設けてある。
この本殿は、向拝が改変されているものの、当初の姿を伝えており、江戸時代中期の大型の切妻造平入本殿として、その価値は高い。
昭和六十二年五月一日指定
京都市
上の文章は吉利倶八幡宮に掲げてある京都市の説明板(下の写真)をそのまま再録しています。