由 緒
さざれ石
この石は岐阜県揖斐郡春日村の産で、通称「さざれ石」と呼ばれています。「さざれ石」は同県小林宗一氏(号宗閑)よって発見解明され、学名石灰質角礫岩(せっかいしつかくれきがん)と言います。石灰石が長い年月のうちに雨水に溶解し、時には乳液状となって大粒な石、小粒な石を次々と集結して自然に大きな巌となったものであり、大変御目出度い石とされています。
平安時代前期の延喜五年(西暦九〇五年)に醍醐天皇の勅命によって撰進された「古今和歌集」の巻七「賀歌(のうた)」に、天皇の大御代の弥栄を寿ぎこの石の如くましませと詠まれており、この歌の「わが君は」の部分が修正されて日本の国歌となりました。
この歌こそ日本の国の精神であり、国民が心を一つにして進めば、末永く平和で繁栄に向かうということを意味しています。
君が代は 千代に八千代に さざれ石の
巌となりて 苔のむすまで
天皇陛下御即位十年奉祝記念 平成十一年十二月吉日
上は護王神社のさざれ石の傍に掲げてある由緒書をそのまま再録しています。