清水寺仁王門(重要文化財)

 清水寺の広い寺域の西端にある正門で、応仁の乱の後の十五世紀末に再建された室町時代後期の建築物です。三間一戸、入母屋造りの檜皮葺き(ひわだぶき)で左右10m、高さ約14m、奥行8.4mの大きさです。美しい丹塗りの門で「赤門」とも呼ばれています。

 安置されている仁王像は鎌倉時代作の京都で最大といわれ、高さが3メートル65センチもある大きなものです。

 軒下の扁額の「清水寺」の文字は藤原行成(平安時代中期の貴族で書家、972~1028)の筆によるものと伝えられています。

 清水寺の仁王門は平成15年(2003)年に本格的な解体修理が行われ、室町時代後期の再建当時の美しい赤い色が再現されました。

 門の手前の石造りの狛犬は左右とも口を開いた阿形(あぎょう)で珍しく、太平洋戦争末期の昭和19年(1944)に作られたもので、境内鎮守社の地主神社のためのものだそうです。

 清らかな水を求めて行列ができる
清水寺音羽の滝のページもご覧ください。
春の清水寺の桜もきれいです。