左近の桜
(さこんのさくら)
左近桜(さこんのさくら)は、平安京の内裏にある紫宸殿の天皇が座る側から見て左に植えられている桜の樹です。右側には右近橘(うこんのたちばな)が植えられています。
平安時代に紫宸殿で儀式が行われる際に、天皇をお守りする左近衛府の官人がこの桜の傍に並んだことから「左近の桜」と名付けられました。
平安神宮の外拝殿(大極殿)の前東で咲く左近の桜は一重の白い花です。
平安時代には桜ではなく、梅の木が植えられていましたが、梅は中国を代表する木なので、日本の国花の桜に植え替えられたという説もあります。今でも「左近の梅」は現存し、京都では大覚寺で「左近の梅」が見られます。
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平安神宮左近の桜の由緒
▼下の文章は左近の桜の前に掲示されている説明板の文をそのまま書き写しています。
左近の桜(さこんのさくら)
平安時代より、紫宸殿(ししんでん)の南階下の東方に桜が植えられ、儀式のときには左近衛府の官人らが、その側に列したことから「左近の桜」と名付けられた。
桜は、清らかさを大事にする日本人の心を表すものとして「日本の国花」にもなっている。
敷島(しきしま)の大和心を人とはば
朝日ににほふ 山ざくらばな
本居宣長
▲上の文章は左近の桜の前に立ててある説明板の文をそのまま再録しています