大覚寺の大沢池
大沢池は嵯峨天皇が離宮嵯峨院をお造りになる折に、中国の洞庭湖をモデルとして造られた周囲約1キロの人工池で庭湖とも呼ばれます。
大沢池は平安時代に造られた日本では最も古い人工の林泉で、周囲約1キロの大きさです。
大小二つの島が浮かぶ水面は約23,000平方メートルもあり、大きい島は「天神島」で天神社が鎮座し、小さい島は「菊が島」と呼ばれ秋には嵯峨菊の花が見られます。
大覚寺大沢池の由緒
▼下の文章は五大堂の大沢池側に掲示されている説明板(下の写真)を書き移しています。
大沢池
庭湖ともいい日本最初の庭池で最も古い庭園といわれています。
池には天神島と菊ヶ島の二つの島と巨勢金岡(こせいかなおか)が配置したといわれる庭湖石があります。この二島一石の配置が嵯峨御流いけばなの基盤となっています。
遠くの山並みは東山連峰で正面の山は大文字山(如意ヶ岳)左手前の山は朝原山(遍照寺山)です。
この観月台からの仲秋の名月は有名で松尾芭蕉(ばしょう)の
名月や池をめぐりて夜もすがら
と句にも詠まれています。
また左手奥には多宝塔や藤原公任(ふじわらきんとう)が詠んだ
滝の音は絶えて久しくなりぬれど
名こそ流れてなほ聞こえけれ
の名古曽の滝の石組み跡があります。
また平安時代から鎌倉時代にかけての石仏(野仏)がみられ名勝に指定されています。
▲上は五大堂の大沢池側に掲示されている説明板(下の写真)の文章をそのまま再録しています。