平安神宮中神苑
(なかしんえん)

 平安神宮本殿の西側が西神苑、本殿の東側に広がる庭が中神苑です。白虎楼の近くの神苑入口から入った拝観者は南神苑、西神苑から本殿と丸太町通の間の道を通って中神苑に到着します。

 中神苑は西神苑と同じく、平安神宮創建時に作庭家の七代目小川治兵衛により作られました。小川治兵衛は近代庭園を作庭する先駆者といわれています。東神苑と南神苑はその後の大正、昭和年代に作庭、整備されたものです。

 中神苑の中央に蒼龍池(そうりゅういけ)があり、蒼龍池の北側から池の東の五重層塔が建つ珊瑚島にかけて臥龍橋(がりゅうきょう)の石が並びます。蒼龍池の北岸から臥龍橋の飛び石を渡り、珊瑚島を経由して南岸まで歩けますが、時期により臥龍橋が通行止めになることもあります。

 臥龍橋の飛び石に使われている石は豊臣秀吉が天正17年(1589年)に造営した五条大橋と三条大橋の橋脚等に使われていた石材です。

 四季を通じて美しく見られる神苑ですが、中神苑の蒼龍池は初夏の花がきれいで、睡蓮(すいれん)や杜若(かきつばた)が水面に咲き揃い、河骨(こうほね)の黄色の花も見られます。

 

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