岩戸山(いわとやま)
日本書紀などに記されている天照大神の岩戸隠れの神話に由来する曳山で、天照大神、手力雄尊を安置し、大屋根の上に伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を乗せています。
岩戸山の山鉾町
京都市下京区新町通高辻上る岩戸山町
岩戸山(いわとやま)
天の岩戸(あまのいわと)を開いて天照大神(あまてらすおおみかみ)が出現する日本神話から取材している。山とはいえ鉾と同じ車を着けた曳山(ひきやま)である。江戸時代中期に曳山に改造されたもので、その名残りとして鉾柱のかわりに屋上に松を立てている。三体の御神体(人形)を飾るが、天照大神は白衣姿で胸に鏡を掛け、脇に安置されている手力雄尊(たぢからおのみこと)(戸隠大明神(とがくしだいみょうじん))は白衣に冠をかむり、屋根の上には太刀を帯(は)き天瓊矛(あまのぬぼこ)を突き出した伊弉諾尊(いざなぎのみこと)を安置している。屋根裏の金地著彩草花(ちゃくさいそうか)図は今尾景年(いまおけいねん一八四五~一九二四)の筆、前後軒裏の金地著彩鶺鴒(せきれい)図は弟子の中島花鳳(なかじまかほう)の筆によるものである。下水引は波鳳凰文綾地錦(なみほうおうもんあやじにしき)、前掛は玉取獅子文(たまどりじしもん)中国緞通(だんつう)、胴掛はペルシャ唐草文緞通である。見送は、日月龍百人唐子遊文図(にちげつりゅうひゃくにんからこゆうもんず)で、これは昭和六十一年(一九八六)に復元新調されたものである。別に旧見送として、皆川泰蔵作のヴェネチア図を保存している。 京都市
上は岩戸山の山鉾町に掲示されていた京都市の古い駒札(下の写真)の文を書き写しています。