由岐神社(ゆきじんしゃ)
鞍馬の火祭で知られる由岐神社は鞍馬山の中腹に鎮座しています。
重要文化財に指定されている拝殿を階段でくぐり抜けて本殿に向かいます。本殿には大己貴神(おおなむちのかみ)、少彦名命(すくなひこなのみこと)の二柱がお祀りされています。
大己貴神は大国主命(おおくにぬしのみこと)と同じ神様で、病気平癒などの御利益がいただけるそうです。
重要文化財に指定されている子犬を抱いた姿の珍しい狛犬は京都国立博物館に寄託して保存されていますが、忠実に模刻した狛犬が本殿の横に置かれています。子犬を抱いた狛犬にちなんで子育て、安産の守り神として信仰を集めています。
由岐神社の住所 京都市左京区鞍馬本町
由岐神社の拝観
鞍馬山愛山料200円が必要です。
鞍馬山への公共交通機関
「出町柳」より叡山電鉄鞍馬線に乗車「鞍馬」下車
(京都駅から出町柳へは京都駅前より京都バスの大原行(17系統)で出町柳下車が便利)
由岐神社の由緒
由岐(ゆき)神社
大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀(まつ)る。
天変地異が続く都を鎮めるため、天慶(てんきょう)三年(九四〇)、御所内に祀られていた祭神をこの地に勧請(かんじょう)したのが当社の始めとされ、天皇の御病気や世上騒擾(そうじょう)のとき、社前に靭(ゆぎ)(矢を入れる器具)を奉納して平安を祈ったため靭社の名がつき、後に現在の社名となったとも伝えられている。
重要文化財の拝殿は、慶長十二年(一六〇七)、豊臣秀頼によって再建されたもので、中央に通路(石階段)をとって二室に分けた割拝殿(わりはいでん)という珍しい桃山建築で、前方は鞍馬山の斜面に沿って建てられた舞台造(懸造(かけづくり))となっている。このほか、本殿脇の石造の狛犬(こまいぬ)一対も重要文化財に指定されている。
京都三大奇祭の一つとして有名な「鞍馬の火祭」は当社の例祭で、毎年十月二十二日夜に行われる。祭神勧請の際、篝火(かがりび)を焚(た)いてお迎えしたという故事にちなんで、氏子らが大小様々の松明(たいまつ)をかついで鞍馬街道から参詣するため、一面火の海となって壮観を極める。
京 都 市
上は由岐神社に掲示されている京都市の駒札(下の写真)の文を再録しています。